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2017年7月2日日曜日

ポンコツ改憲論議はスルーしよう


  昨日の「クロスファイア」という番組で、丁度、改憲をテーマに石破茂氏と田原総一朗氏が議論していました。番組全体には触れませんが、番組の終り間際に面白い話がありましたので、紹介します。(37:10辺りから始まります)





  以下、田原総一朗氏が歴代自民総裁に憲法に対する考え方をヒアリングしたものです。


(1) 鳩山一郎氏(自民党初代総裁)

自衛隊と憲法は矛盾するため、憲法改正が必要と考えた。


(2) 鳩山一郎氏以降

鳩山一郎氏以降、安倍晋三総裁以前までの歴代総裁は改憲を主張しなかった。


(3) 竹下登氏

憲法の制約で自衛隊が「戦えない軍隊」であるが、「戦えないから日本は平和でいられる」

(背景:竹下氏に限らず、次の考え方が根強くあり、歴代総理が現憲法をむしろ必要と考えた。「太平洋戦争前に、昭和天皇を含め開戦反対論があったが、軍を収めることができず、開戦に至ってしまった。『戦えない軍隊』にしておくことがこれの再発防止になる」


(4) 安倍晋三氏

 ・ 米国から「集団的自衛権行使可能」とするよう強い要求があった。
 ・ しかしながら、2015年に安保法制定以降、この要求(圧力)がなくなった。
  (米国は安保法制定によって、集団的自衛権行使可能と考えている。)
 ・ このため、安倍晋三氏は、「集団的自衛権行使可能とするための改憲」は必要ではなくなったと考えている。
 ・ しかしながら、自衛隊は憲法違反という意見が多数を占めており、
   安倍晋三氏は「自衛隊を憲法に明記する」改憲をすべきと考えている。


  どうでしょう?とても分かり易いと思われませんか?安倍晋三氏が集団的自衛権行使を可能とする「正論」改憲ではなく、とりあえず自衛隊を合憲にするための「小手先」改憲を考えている理由が明快に説明できてしまいます。痛快なまでに。(笑)

  つくづく、不真面目な感じがしませんか?憲法改正と言ったら大事業ですよ。大変な労力と時間を消費するはずです。にも拘らず、現実世界を良い方向に導く(例えば日本の防衛をより強固にするとか)のではなく、憲法という「文書(仮想世界)」に、現実世界を追認するための、修正を加える、というだけの話なのです。馬鹿らしくて付き合ってられません。
   
  本来やるべきことは、『現状を良い方向に変革』することであって、そのために必要であるなら改憲を行う、という流れのはずです。つまり改憲は「手段」であって「目的」ではないはずです。ところが、安倍総裁は、現実を変化させる意図なく、憲法のみ変化させようとしています。明らかに改憲を目的としているわけです。こんな改憲に全く価値はありません。

  しかしながら、改憲が語られるとき、安倍総裁に限らず石破氏も自民党も公明党も民心も、憲法の文言の検討を始めます。そもそもこれ自体が大間違いで、「現状の何を変えるべきなのか」がまず考えるべきことなのです。

  目的を定める前に手段を検討するなんて頭のオカシイ人がやることなんですが、それをやってしまっている。これだから日本の政治は三流であり続けるわけです。いわゆる政治学者も評論家も同じ穴の何とかです。

  例えば、「ブッシュジュニアやトランプに見られるように米国政権は必ずしも信頼できるパートナーではなくなった。従って、今後は、例えばEUのような代替パートナーを視野に入れられるように、集団的自衛権を合憲にすべきだ。」といった文脈で改憲を考えるべきです。

  逆にそのような正論を持たない改憲なら100%失敗します。間違いありません。我々国民としては、協力せず、極力無視するか、反対すべきでしょう。反対するにしても、余りにもバカらしいので、極力エネルギーを使わず、反対活動をしたいものです。(笑)


  ところで番組で、ドイツでは(NATOとしての)集団的自衛権のみ許されているという話が紹介されていました。(45:10辺りから始まります)







  これは、過去のナチスドイツの反省に基づき、ドイツ単独の意思では自衛権すら行使できない仕組みにしているのだそうです。まさに竹下登氏らの懸念に対応する仕組みであり非常に興味深いですね。


  一方、日本では集団的自衛権というと「米国におつきあいして、戦争に巻き込まれる状況が懸念される」という意見が優勢です。


  つまり、同じ集団的自衛権が、日本では『戦争を誘導する要因』と捉えられ、ドイツでは『開戦を制御する要因』として真逆にとらえられているわけです。目から鱗が落ちる思いです。日本の政治家のポンコツ論議を聞く無駄に比べれば、このような各国の安全保障の考え方を学ぶことはとても有意義です。性急に憲法の文言をどうだこうだするのではなく、世界に学ぶことから始めてもらいたいものです。





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