下記の記事に女系天皇の是非についての世論調査結果結果が紹介されています。
退位「恒久制度化を」68% 世論調査、女性天皇を86%容認
抜粋しますと、
・女性天皇と母方に天皇の血筋を引く「女系天皇」のいずれにも賛成したのは59%だった
・女性宮家創設には62%が賛成で、反対は35%だった
とのことです。女系天皇に関しての世論調査は他にもありますが、概ね女系天皇あるいはこれに繋がる女性宮家創設については、賛成が反対を大きく引き離しています。しかしながら、眞子さまのご結婚が近づくにも拘らず、女性宮家創設に向けた動きは停滞しているように見えます。
背景には、いわゆる保守派の一部が男系へのこだわりを見せていることがあるようです。現内閣はいわゆる保守派が大きな支持基盤になっているため、国民の多数が女系天皇を支持しているにも拘らず、少数に過ぎない保守派の意見を切れずにいるようです。これはそもそも民主国家においては奇妙な話で、少数意見を尊重することはしても、採用するのはあくまで多数意見であるべきです。
さらに問題を複雑にしているのが、保守派の主張「天皇家は長い歴史の中で一貫して男系継承されてきたから、今後もそうすべき」という主張です。つい、これに引っ張られて「伝統は尊重すべき」と真顔でいう一般人も少なからずいるようです。
しかし、これは、そもそも「女性宮家」、あるいは「女系天皇」が昨今注目されているに至った経緯をまるっきり無視した主張です。
そもそも現在、男性皇族が極めて少なく、男系にこだわることで、安定的な皇位継承が危ぶまれるわけです。この流れの中で、「男系を堅持すべき」と言われても、会話になっていませんよね。全く、問題解決に繋がらない、非論理的な主張であると言わざるを得ません。
「男系を堅持しながら、現状よりも安定的な皇位継承を図る」となれば、男性皇族を増やすしかありません。その皇族をどこから連れてくるのか、というと「旧皇族を復帰させる」しかありません。
つまり、「1.女系天皇容認」の対案は「2.男系天皇堅持・旧皇族復帰」ということです。とてもシンプルな問題ですね。
問題がシンプルであるにも拘らず、「女系天皇に長い歴史の中でも事例が無い」だの「男系天皇の伝統を守るべきだ」等の話が延々と語られているわけです。話が本筋である「皇位継承安定化への具体策」から大きく外れてしまっているのです。どんなに話を引っ張ったところで、2つの選択肢からひとつを選ぶということなのです。
このように問題の構造や選択肢を整理することで問題解決にかかる労力が大幅に簡素化でき、従って短時間で決定可能になりますし、論点が分かり易く、納得性が高まります。こういう整理を怠りがちなのは、日本の政界に人材がいないということなんでしょうか?恥ずかしいことだと思います。
次の記事でもう少し、具体的に見ていこうと思います。
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